ピートモス プランター農業 オリジナル培養土の中身とは2 


 ピートモスとは、泥炭とも呼ばれます。寒冷な湖
沼地帯に生育したヨシ、スゲ、ミズゴケなどの遺体が空気の少ない条件で堆積分解したものです。泥炭が積極的につくられたのは氷河期から温暖期です。(約3000万年前)
その後、二つに分かれることになります。乾燥した地域では下の写真の黒泥になり、涼しく湿ったところでは上の写真のように植物の形を残した状態になります。


こういった涼しいところでなければ産出されないので産地は限定的です。北緯45~65°の間に分布します。この地方は別名「ピートランド」呼ばれ、数億haに達しています。もう想像できる広さではないですね。さらに驚くことに今でも泥炭は蓄積し続けています。

日本で産出できるところは北海道のみです。本州で出るとしたら黒泥です。

ピートモスは深さと材料となる植物によって三つに分けられます。

低位泥炭

主にスゲ、ヨシなどが泥炭化したもの。黒色で泥に近い。弱酸性でミネラル豊富

中位泥炭

低位泥炭の上に蓄積し、カヤやスゲが堆積し水面にまで現れるほど堆積する。

茶色と黒色を混ぜたような色で、酸性がやや強い

高位泥炭

中位泥炭の上におもにミズゴケが堆積し、分解はあまり進んでいない。淡褐色で繊維が多く弾力があり、保水性、水はけがよい。強酸性でミネラルは乏しい。

これが、いわゆるピートモスとして販売されているものである。

市販品を見ると

酸度調整品は未調整品がある。

もともとが強酸性なので石灰等で6.5程度に調整したもの

未調整はそのままです。

主なピートモスの特徴

繊維に吸水性があるので保水性が高まる。

繊維の間に空気が入るので通気性がよくなる。土が固くなるのを防ぐ。

保肥力が強い。一般的な日本の土の7~10倍肥料を保つ

持続性が長い。分解が遅いので長期に効果が維持される。

それ自体に肥料成分がない。

極端に乾燥すると撥水し水がしみこみにくくなる。

ピートモスの効果

土を柔らかくし、長く効果が維持される。

微生物の住みかとなる。

保肥力が大幅に上がる。

過剰に肥料をやってしまったときに植物へのダメージを低減する。(土の容積に対して5~20%添加)20%以上施用すると逆に生育を阻害するので気を付ける。

ちょっと難しい話でしたがいかがでしたでしょうか。

次の更新を楽しみにしてください。

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