バーミキュライト プランター農業 オリジナル培養土の中身とは4 



今日は土壌改良資材バーミキュライトについて話していきます。
バーミキュライトは、ひる石を800℃ほど熱すると石の雲母層が剥がれアコーディオン状に膨らんでできたものです。
元の容積の10倍も膨らみます。
膨らんだ部分に水や肥料をつなぎとめるので保水力、保肥力ともに上昇させる資材である。
特に肥料をつなぎとめる力は強く、鹿沼三兄弟で紹介した黒土の12~17倍もあります。
使用方法を誤ると植物の根では吸収できないほどの肥料の吸着力を持ちます。(使用したバーミキュライト(肥料を吸った)を乾燥させるなど)
土に混ぜた時の効果
パーライトと少し似ているところがあります。
バーミキュライトそのものの中に水が入り込むことで保水性が向上します。
土の隙間が増えることで水はけがよくなります。排水とともに空気を引き込むので通気性がよくなる。
培養土にした場合ですが、軽量化になります。
前述したように保肥力が高い。畑にある肥料を一時的に吸着し、徐々に植物へ提供する。
肥料をやりすぎてしまったときに根いたみを軽減することができる。
有機物が分解されるときなどにおこるpHの上昇、下降を緩やかにすることができる。

実際の利用方法
種まき土に使う。保水性と排水性、通気性がよくなるので、水、空気、温度が必要な種子発芽の条件を満たすことができ、発芽を促進することができる。
苗土に使用すると根鉢が崩れにくくなり植え替えの際のダメージが軽減できる。
草花、野菜、果樹で20%以上添加した場合に粘土質や砂質、排水不良土壌で効果を上げている。
前述した鹿沼三兄弟、ピートモスの欠点を補う資材となります。
保肥力、保水性、排水性、通気性の向上。
土がカチカチになってきた、培養土が劣化してきた、肥料をやってもやっても利きが悪い。水はけが悪い等、様々な問題解決の一助となりえる素晴らしい資材です。
基本の混合量は10~50%です。
ここからは、個人的な見解ですが多く入れすぎると隙間が多くなりすぎで土は湿っているのに種は乾いているとか、隙間が多すぎで乾燥害がでることがあります。べとべとの田土を畑にするなどの特殊なケースを除いて50%を一気に入れるのは得策ではありません。一年の添加量は5~10%までにされたほうが安全です。5%を一年づつ入れて4年(20%)とか10年(50%)のような使い方のほうがいいです。目標とする改良ができた段階で施用をやめればいいと思います。バーミキュライトは、粒が小さくなり隙間が少なくなることはありますが効果は半永久的です。
余談ですが、軽いこと、熱と音に対して優れた性質があり、各種建材(軽量材、耐熱材、保温材、防音、吸音材)に利用されています。また、絶縁性を利用した電気器具材や陽イオン吸着性を生かした放射性廃棄物の処理材などにも利用されています
やっぱり農業って面白いですね。

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