窒素 プランター農業 オリジナル培養土の中身とは12 


 これからは肥料の成分について書いていきます。

プロの農家でも眠たくなる内容です。

そもそも、肥料とは何か。人間でいうところの食事に相当します。

体を作るうえで外から摂らなければいけない栄養素になります。

その必要量から多量要素、微量要素に分かれます。

多量要素は、ご飯です。

微量要素は、野菜などに含まれるビタミンやミネラルになります。

多量要素には、窒素、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウです。

微量要素には、ほう素、鉄、マンガン、銅、亜鉛、モリブデン、コバルト、塩素です。

もう頭が痛くなってきますね。

一個ずつ片づけることにしましょう。

まず、窒素について

植物の生育に欠かせない重要な成分である。

植物に吸収された窒素は、主に細胞原形質内のたんぱく質や核酸、あるいは光合成に携わる葉緑体の一部となる。

要は、細胞の中身と緑色を作る成分であるということです。

光合成をつかさどる葉緑体の栄養素ということは、水と二酸化炭素から炭水化物(甘味やでんぷん)を作り出すことに関わるということです。

よって、植物の体を構成する重要な要素であり、人間が利用するエネルギー源である炭水化物を作り出すために必要な成分が窒素ということになります。

このことがわかると、欠乏症も過剰症もわかります。

葉の色です。

全体的に薄くなってくれば欠乏症、黒味を帯びるほど緑が濃くなれば過剰症です。

さて、ここからもうちょっと突っ込んだ話をしていきます。

窒素には2つの形態があります。

有機態窒素と無機態窒素、バイオマス窒素に分かれます。

有機態窒素は堆肥や土の中の有機物に含まれるたんぱく質やアミノ酸になります。

バイオマス土の中に含まれる微生物の体の中に含まれる窒素です。

この有機態窒素が分解されアンモニア態窒素に変わります。

さらにアンモニア態窒素がアンモニア酸化細菌によって亜硝酸態窒素になり、亜硝酸化成細菌によって硝酸態窒素へ変わります。

ここで重要なことは微生物が植物の栄養を作ることに携わっているということだけ押さえておいてください。

有機態窒素を無機化することで植物が利用できる形になります。

そこで早く植物に吸収できるようになるようにする方法があります。

乾土効果

土をいったん乾かし、再度湿らせることで死滅した微生物からバイオマス窒素が放出され無機化され、植物に利用される。

温度上昇

温度を上昇させることで微生物の活動が活発となり、有機態窒素の無機化が高まる。

アルカリ効果

石灰などのアルカリ資材を投入するとpHが上がり、有機態窒素の一部が溶け出し、無機化が促進される。

雑な分け方になりますが、畑の植物は硝酸態窒素が好きです。

しかし、硝酸態窒素は水に溶けやすく雨に流されやすい性質があるので露地で使うには不向きです。

アンモニア態窒素は水によく溶けますが、土に吸着される性質があるので肥料として入れることに適しています。

硝酸態窒素が好きな畑の植物にアンモニア態窒素をやったらダメじゃないかと思いますよね。

そこで微生物に分解されて硝酸になるということを思い出してください。

アンモニアから硝酸へは徐々に変化していきます。

その間に植物が根を伸ばし吸収していけば無駄なく利用されることになります。

なので、市販の肥料には、有機態窒素もしくはアンモニア態窒素が主成分として入ります。

N:P:Kと表記されることの多い肥料ですが非常に奥の深いものになります。

理解が深まるといろいろなアプローチができるようになります。

私もこのようにまとめていてとても勉強になっています。

皆様とともにもっといい植物のある生活を目指していけたらなと思っています。

ありがとうございました。



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